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気ままに一筆


日が沈むとともに歩き始める
あちこちに犬と人が歩いてる
肌寒く感じる風が駆け抜ける
稲がさわさわと波打ち
風の中でひらひらするコウモリ
静かに佇む鷺
車のライトに照らし出される細かな虫
波打つ水に映る月
暗い空にぼわっと浮かぶ錆色の雲
大きな翼を広げ力強く風の中に飛び立つ鷺
びびゃーと一鳴き
ぐんぐんと風をかき分けアカイロとアイイロの中へ消えていった

記憶スケッチ


甥っ子がアニメの真似をして「助けて~」と必死に手を伸ばす
私は甥っ子の手を取って助ける
助けられない時もある
助けない時もある
失敗する時もある
応援する時もある

こころが辛い時
助けてと手を伸ばして
無事に助かった事
助けられない時もある事
諦めない事
這いつくばって自力で這い上がって来た事
失敗もある事
応援で頑張れた事
いろいろ覚えてくれているといいな


記憶スケッチ
いつもの山が大きく見えると思ったら雲だった


あれこれ気持ちが浮かんでは消える


いしなの下から夕顔が顔を出す
自然に落ちた種だから
あっちこっちそっち
明日はどっちに顔を出す


無数の今が繋がっている
嬉しい人がいる
悲しい人がいる
自分がいる


ある夜、月がこんなふうに見えた事を思い出した。


名古屋ボストン美術館「日本美術の至宝」
平治物語絵巻 三条殿夜討巻 を見る
墨と朱の炎が鮮烈


私は、眠る絵を描く事があります
安心して眠る事ができる
無防備でいられるという事は幸せな事
だから、私は眠る絵を描きたくなるのです


さわさわと風に吹かれる